はかりで正しく測るために必要不可欠な校正とその期間について

はかりの校正とはどういう意味なのか

物の重さを測る道具は古くからありますが、こうした物をひっくるめて計量器と呼んでいます。身近なものでは、料理の時に使う計量スプーンなどもそうですし、もっと大がかりな機器もあり、幅広く活躍しているものです。そんなはかりには、校正という作業が求められます。これは、正しい測定結果を出すために正常に動いているかをチェックすることです。家庭や研究所など様々な場所で使用されていますが、使ったことがある人なら徐々に測定値に狂いが出てくることに気付いているのではないでしょうか。目盛り式の場合、針がきちんと0の位置に止まっていなかったり、デジタル表示にも狂いが生じてくることがしばしばです。こうした誤差を訂正し、常に正しい測定結果を出すための調整作業のことを言います。

はかりの校正を行う理由と得られるメリットとは

計量器の用途で最も重要なのは、正しく計測することです。そのため、そもそも測定値が間違っていたら、測った結果も間違ってしまいます。そのため、常に正しい測定値が分かれば、測定した数値を何に使ったとしても、正しい答えが導き出せると考えられる点が最大のメリットです。さらに、間違った数値を元に作り出したものが、なんらかの欠陥やトラブルを生むリスクを回避できます。例えば、自動車メーカーが正しくない数値を用いて自動車を作った場合、欠陥車になってしまう可能性が大です。後で欠陥が分かれば、リコールに莫大な費用と膨大な時間がかかってしまいます。このように、きちんとメンテナンスされていれば正しい結果をもたらすというメリットを生み出すだけでなく、リスク回避が可能になるのも大きな利点です。

どのくらいのスパンで見直しが必要なのか

どんな計量器も、使っているうちにだんだんと誤差が生じてきますが、どのくらいの期間で見直しするのがベストかは一概には言えません。一般的には1年に一度見直すのが良いという意見が多く聞かるものの、種類や用途によって見直しの期間は異なると考えた方がいいでしょう。というのも、少しばかりの誤差があったとしても許容範囲内というのであれば、1年に一度の見直しでも問題ないのに対し、非常に精密に測定する必要がある場合は話が違ってきます。1㎎の誤差も許されないとなれば、より頻繁に行わないと、常に正しい数値であるとは言えないからです。したがって、使用用途とどのくらいの精密度を要するかによって、適した期間を考えることが求められます。

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